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【ヒマラヤンコーヒーの魅力vol.1】スサンが語る、ネパールコーヒーの成り立ち

本日、定森がネパール出身の社員、スサンにインタビューをしました。ネパールといえば壮大な自然やエベレストが有名ですが、実はコーヒー産業も急成長中なんです。そこで、スサンにネパールのコーヒー事情について詳しくお話を聞いてみることに!驚きの事実が次々と明らかになり、私も思わず「へぇ〜!」の連続。さて、どんな話が飛び出すのか、インタビューを始めていきましょう!


 
定森:まずは、コーヒーがネパールに初めて持ち込まれた時期や、どのような経緯で広まったのか教えてください。
 
スサン:コーヒーがネパールに持ち込まれたのは1938年のことです。遊牧民の隠者ヒラ ギリによって、当時のビルマ (現在のミャンマー) からネパールに運ばれました。しかし、本格的にコーヒー生産が広がるには時間がかかり、ネパール政府が1968年にインドからコーヒー豆を輸入してから、ようやく国内の生産量が増加し始めました。この時期には、パルパ、シャンジャ、カスキ、バグルンなど他の地域にもコーヒーが広がりました。
 
(引用元:https://images.app.goo.gl/8xhVRK8x99pqz59b7)

定森:インドからの輸入がきっかけでようやく国内での生産が進んだなんて、コーヒーの歴史も興味深いものです。では、その商業的に広がり始めたのはいつ頃ですか?
 
スサン:1980年代半ば頃から農家が商業規模でコーヒーを栽培し始めました。特に1983年から1984年にかけて、ネパールコーヒーカンパニー (NeCCo) がルパンデヒのマニグラムに設立され、これにより農家は輸出向けに生産量を増やすことが可能になりました。
Nepal coffee company(Necco)

定森:ネパールコーヒーカンパニーの設立が生産量の増加に大きく貢献しているというのも納得です。ネパール政府も何か支援しているのでしょうか?
 
スサン:はい、ネパール政府はコーヒー開発プログラムを通じて地元生産者に技術的および財政的な支援を提供しています。このプログラムの導入により、1990年代から2000年代初頭にかけて多くの農家がコーヒー栽培を始めました。現在では、ネパール全国で32,500以上の世帯がコーヒー生産に参加しています。
 


定森:32,500以上の世帯がコーヒー栽培に参加しているとは!ネパールにとって重要な産業であることが伝わってきます。ところで、コーヒーの栽培地域についても詳しく教えていただけますか?
 
スサン:ネパールの中腹に位置するグルミ、パルパ、アルガハンチなど、約40の地区でコーヒー栽培が行われています。特にカブーレ・パランチョーク地区は最大の生産地で、面積273ヘクタールで32トン以上のコーヒーが生産されています。
 


定森:ネパールにはたくさんの地域でコーヒーが栽培されているんですね!では、生産量についても具体的に教えてください。
 
スサン:ネパールのコーヒー生産量は、年々増加しています。こちらが過去数年間の全国生産量です。
 
2019/20年度: 296トン
2020/21年度: 314トン
2021/22年度: 354トン
2022/23年度: 395トン
 
定森:生産量が少しずつ増えているのは、ネパールのコーヒーが国内外で評価されている証拠ですね。それでは、輸出についても教えていただけますか?
 
スサン:ネパールのコーヒー輸出は2022/23年度に若干の増加を見せました。輸出収入は1億3,040万ルピーに達し、前年度の1億1,710万ルピーから11.36%増加しています。主要な輸出市場にはドイツ、スイス、日本、オーストラリア、イタリアが含まれており、これらの市場が総輸出収益の91.5%を占めています。
Coffee trade
 
定森:ネパールのコーヒーはヨーロッパや日本、オーストラリアといった国々で人気があるんですね!ネパールのコーヒー事情について詳しくお話いただきありがとうございました。ネパールがこれほどのポテンシャルを持っているとは驚きでしたし、その成長の歴史にますます興味が湧きました。
 
スサン: こちらこそ、ネパールのコーヒーを知っていただけて嬉しいです。今後もネパールのコーヒー産業がさらに発展していくことを願っています。
 

 
ネパールのコーヒーがどのように持ち込まれ、広まり、そして商業的に成長していったのか、スサンのお話から多くのことを学びました。コーヒー一杯に込められた歴史や努力を知ることで、私たちが飲むコーヒーがさらに特別に感じられます。
 
次回は、スサンが関わっている「ヒマラヤンコーヒー」の事業展開について、さらに詳しくうかがいます。また、ネパールの支援活動の裏側にも迫ります。ネパールの未来を支えるコーヒーと、その背景にある温かな取り組みについて、ぜひお楽しみに!
 
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