株式会社要

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サイバースペースが生まれた年

こんにちは。

株式会社要、ネットワークチームの第3の佐藤です。

よろしくお願いします。

ご存知のかたもいらっしゃるかもしれませんが、ネットワークチームで一人ずつ個人テーマを決め、リレー形式で週替わりのコラムを連載することになりました。
私のテーマは「コンピュータにちなんだ面白い本や、そこから得た知識の紹介、ならびにIT系国家試験に関して」です。いかんせん経験が他人よりも少ないために沢山を本を読んだり勉強したりしなければなりません。
紹介するネタを出発点にして、あらぬ方向へ話が進むこともあるかもしれませんが、ご了承ください。

今回はつれづれに本を1冊紹介させていただきます。
第1回目だし、どうせならとびきりのものを紹介したい、ITと言えば未来だし、ネットワーク担当として……というわけでネットワークの究極の可能性を描いたサイエンス・フィクションの傑作、『ニューロマンサー』です。

ええ、『ニューロマンサー』ですとも、好きですとも、サイバースペースが生まれた場所、電脳空間という「新しいビジョン」を世界中にまきちらして現在只今の世界の作成に貢献した作品です。最近はやりかけているウェアラブルデバイスの元ネタもほぼこの作品にあります。

書かれたのは1984年、「おしん」がブラウン管(!)の中で踊り狂ってYMOが散会し、都内の2つの大学間のネットワークが誕生するかしないか、1台200万円、世界初のGUIのPCが在庫の怪物となり、目覚め始めた8bitの巨大な伝説……ファミリーコンピューター。

そんな感じでピコピコさうんどが巷でようやくオギャーと泣き始めた頃、「電脳空間(サイバースペース)、日頃さまざまな国の、何十億という正規の技師や数学概念を学ぶ子供たちが経験している共感覚幻想、人間のコンピュータ・システムの全バンクから引き出したデータの視覚的再現。思考が及ばぬほどの複雑さ、光の矢が精神の、データの星群や星団の、非空間をさまよう……」というような極限的なビジョンがいきなり提出されたわけです。

主人公のハッカーである ケイスが皮膚電極をつけてネットワークにダイブ(ジャックイン)する際の描写を引用してみましょう。「……そして溢れ開いてケイスを迎え入れる。流体ネオンの折紙(オリガミ)効果。広がるは、距離のないケイスの故郷、ケイスの地、無限に延びる透明3Dチェスボード。内なる眼を開けば、段のついた紅色のピラミッドは東部湾岸原子力機構。その手前の立方体群はアメリカ三菱(ミツビシ)銀行。そして高く、遥か遠くに見える螺旋状の枝々は軍事システム……」

そんな「無限の虚空に広がる、輝く論理(ロジック)のラティス」の中を、暑さも寒さも重力も引力もない世界を 一個の思念として果てしないスピードで疾走するとき、主人公は自由を感じます。ここに描かれているのは物理の制約から解き放たれた自由な世界であり、ゆえにかつてない冒険が待つ場所です。

NEUROMANCER

neuro、神経、神経は情報を伝えるもの、それはネットワークでしょう。

NEW ROMANCE

新しいロマンス

ちなみに作者のウィリアム・ギブスンはタイプライターで同書を執筆したそうです。ガチャガチャガチャ、チーン、ガチャガチャガチャ、チーン、という感じで。未来はイマジネーションから生まれ、未来は人の頭脳の内部に実在するという事実です。サイエンス・フィクションとは常に強力なイマジネーションの結晶であり、触れるだけの値打ちがあります。

サイエンス・フィクションは素敵だと思います。未来のビジョンであるゆえに、そのビジョンを好むのであれば個の枠を超えた可能性の潮流に乗ることを意味し、必然的にlifeというものも広がりと愉快さを帯びることでしょう。

今日は私もケイスと一緒にITの未来にジャックインしたくなってきました。このへんで筆をおきます。次回は「コンピュータ関係の名著のガイド本」を紹介したいと思います。失礼いたします。

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